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家に入ってくる害虫対策 其の二

“過去の害虫” と呼ばれていた

トコジラミ(南京虫)ですが、

外国人観光客から持ち込まれて、

今や“スーパートコジラミ” へと進化を遂げて

全国各地の観光地、オフィス街、繁華街、公共交通機関など

あらゆる所で繁殖しています。

 

移動の際にちょっと立ち寄ったお店で

偶発的に荷物に付着したり、

衣類に付着してポケットに侵入したり、

靴紐をつたって靴の中に入り込んだりと

トコジラミの侵入経路は

ごく日常の生活の中にあるのです。

 

トコジラミの持ち帰りによる繁殖を

予防するためには、

帰宅後の対処がとても重要です。

 

まず始めに、

普段の出勤時や外出時の手荷物、衣類が

すっぽり入る大きさのプラスチック製のコンテナ

または衣装ケースを用意してください。

フタは無くても大丈夫。

荷物や衣類が入れば高さも必要ありません。

色は半透明や黒よりも水色~青色が、

乳白色の若齢幼虫から茶褐色の成虫まで

良く見えるため早期発見できます。

 

同様に、

靴専用としてもコンテナを用意してください。

できれば同じ大きさで揃え、

積み重ねて一時保管できるようにすると

場所をとらず完璧です

(例 ; 最上段に手荷物、中段に衣類、下段に靴)。

出張や旅行時に備え、

スーツケースを立てたまま入れられる

コンテナがもう一つあると安心です。

 

帰宅後、

速やかにそれぞれのコンテナに荷物を入れます。

宿泊を伴う出張後や旅行後は特に注意して、

各コンテナに荷物を振り分けて入れた後、

玄関まわりを掃除機がけして

トコジラミの落下逃亡を防ぎます。

これでトコジラミの侵入経路に心当たりが無くとも、

未然に被害を防ぐことができます。

 

トコジラミは吸血源にほどよく近い、

光の当たらない場所に潜伏します。

 

極度に光を嫌い、

動きのある落ち着かない場所も好まないので、

掛布団よりも枕に、

枕よりも敷布団に、

敷布団よりもベッド裏

または畳の隙間や絨毯の端に

潜んでいることが多いのです。

 

おおよそ布団から半径1.5m以内に

大半が潜伏しています。

 

床面とは限らず壁面や天井も含め、

窓サッシやカーテン、掛け時計やエアコン、

TVやパソコン、本棚や箪笥、巾木やコンセントなど

あらゆる物の隙間に入り込みます。

 

「ふつう、こんなところに虫なんていないよな…」

というところにトコジラミは潜んでいます。

 

 

トコジラミの駆除方法 

 

加熱

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トコジラミの弱点は熱です。

一般的に昆虫類に対しては

摂氏50度以上の高温が効果的です。

また、衣類などは少し高めの

70度ほどのお湯で洗濯するのがお勧めです。

スチーマーを使用することにより、

成虫・幼虫だけでなく卵の駆除も可能です。

 

掃除機

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トコジラミが発生している場所、

またはその恐れのあるすき間などに対し、

真空掃除機を使って吸引するという方法もあります。

また、床から壁、天井まで、

被害にあった部屋の汚染レベルを

短時間で下げることができます。

ただし、掃除機のパワーが弱いと

吸い込まれたトコジラミが

その中で生存してしまう場合があるので

注意が必要です。

 

両面テープ

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その他、厚手の両面テープも効果的です。

粘着力が強過ぎて

塗装や壁紙などが剥がれそうな時は、

引越し用養生テープを先に貼ってから、

上から重ねるように両面テープを貼ることで

接着面の破損を防ぐことができます。

トコジラミは脚力が弱いため、

厚手の両面テープであれば

即席の粘着トラップとして機能し、

効率的にトコジラミを捕殺することができます。

 

なお、厚手の両面テープで

ベッドや布団を囲ってバリケードを作ることで、

離れた場所から近づいてくる

トコジラミの侵入を防ぐことができます。

畳に布団を敷いている場合は、

畳の隙間に両面テープを挿し込んでおくと

畳の下からの這い出しを防ぐことができます。

 

トコジラミの雌成虫を1頭捕殺するだけで、

次世代のトコジラミ最大500頭を

未然に駆除することができます。

「1匹だけ捕まえても意味がない…」などと思わず、

コツコツとトラップを仕掛けてください。