茶室の掃除
茶室の掃除依頼がありました。
茶室は、日本式の茶道において、
茶事の主催者(主人、亭主)が客を招き、
茶を出してもてなすために造られる施設で
基本は4畳半くらいの広さです。
茶事は露地、茶室の掃除から始まると言われ、
念を入れて隅々までしなければなりません。
露地の掃除は枯葉を掃き集め、
雑草を取り除き
汚れている木々の葉があれば清めていきます。
蜘蛛の巣もあれば払い落とします。
蹲踞(つくばい)の水鉢、
その周り、燈籠も清めておきます。
塵穴も掃き清めますが、
松葉や落ち葉を敷き、露地の青葉や
季節によっては紅葉等を乗せ掛け、
多少の風情を表すことも亭主の気配りとか。
また青竹の塵箸を添えることで
清浄さを一層引き立てます。
茶室の掃除は、まずはたきをかけてほこりを落とし、
ほうきで畳の目に沿って掃いていきます。
ほうきで掃き集めたほこり、チリなどを取ってから
雑巾がけをしていきます。
堅く絞った雑巾で
畳、敷居、鴨居、柱などを拭いていきます。
障子のさんや照明も忘れずに拭き上げます。
利休曰く
「露地の掃除は、朝の客ならば宵に掃き、
昼ならば朝に掃き、
その後は 落ち葉の積もるに任せるのが心得たる者だ」
自然の営みとともに美をつくりあげる、
これが、
茶人に求められる清潔さの心得なのでしょうか。
奥が深い…。