人工大理石のお手入れ
今日のご相談は、
キッチンの人工大理石についたシミについて。
キッチンや床材など、幅広く使われている大理石は、
大きく分けて3種類あります。
天然大理石
天然大理石とは、
炭酸カルシウムが多く含まれている石灰岩が、
熱や圧力による再結晶化で堅く変化した岩石のことを
いいます。
石材としてはかなり柔らかく、
彫刻や内装材など、
装飾用に使用されることが多い素材です。
デリケートな性質で、
酸性・アルカリ性どちらの物質にも弱い
という特徴があります。
とりわけ酸には弱く、
レモンやオレンジの果汁が落ちるだけで、
シミや変色の元になってしまいます。
人造大理石
人造大理石とは、
天然大理石を粉砕してセメントや樹脂で固めた
半人工素材の大理石のことをいいます。
テラゾーとも呼ばれ、
セメントで固めたものをセメントテラゾー、
樹脂で固めたものを
樹脂(レジン)テラゾーと呼びます。
天然大理石と比較して耐久性には多少優れるものの、
天然素材を使用しているため、
酸性・アルカリ性どちらの物質にも弱い
という性質は同じです。
人工大理石
人工大理石とは、
天然大理石の成分を一切含んでいない、
人工素材のみで作られた大理石風の建材のことを
いいます。
他の大理石と比較して、
酸性やアルカリ性の物質には強いものの、
天然大理石よりさらに柔らかく傷つきやすいため、
艶がなくなってしまう等のデメリットがあります。
しかし、加工しやすく、
型があれば量産することも容易なため、
コストパフォーマンスに優れています。
そのため、キッチンで最も広く使用されています。
今回は、人工大理石のお手入れについて。
日頃のお手入れは、
柔らかいスポンジと中性洗剤を使い、
軽く擦って汚れを落とします。
その後、濡れた雑巾で拭き上げて洗剤を取り除きます。
最後に、乾いた柔らかい雑巾で乾拭きを行い、
完了です。
それでも取れない汚れ(水アカ、カルキ)や
軽度のシミなどがある場合は、
メラミンスポンジで磨き、
汚れを取り除きます。
メラミンスポンジは、
たっぷり水を吸わせたあと
少しだけ水気を絞ってから使うのが
汚れを落とす上手な使い方です。
人工大理石は、
大体1年くらいでうっすら黄ばみ出し、
2年経つと
がっつり黄ばみ汚れが目立つようになりますので
1年くらい立ったところで
掃除をしておくことをおすすめします。
がっつり黄ばみはクレンザー
人工大理石のキッチンシンクは
なるべく研磨剤を使わない方がいいのですが、
がっつり黄ばみ汚れがついてしまったときは
クレンザーで「優しく」磨かないと
汚れが落ちません。
ただし使うクレンザーについては
研磨剤成分が大体20%程度のものを目安に
選ぶといいでしょう。
また、クレンザーを使うときは
研磨剤が入っていない
普通のスポンジを使うようにしましょう。