業務用加湿器のお手入れ(ウェットマスター)
今回のご相談はウェットマスターの加湿器について。
ウェットマスターの加湿器は、天井埋め込みカセット型気化式加湿器です。
室内の空気を吸い込み、加湿した高湿空気を室内に吹き出す室内直接加湿で、
空調方式や空調機の運転に左右されずに確実な加湿が行えます。
オフィスや学校などで多く採用されています。
天井付近の無効な熱を水の気化蒸発に利用するため、
ヒートリカバリー(※省エネルギー空調システムの一つで、室内で発生した熱、
または機器などの排熱を 室内の暖房用に再利用するシステムのこと。)
と冷房負荷の軽減に寄与します。
夏場など、加湿器の運転を長期休止(一週間以上)する際は
加湿モジュールを取り外し、洗浄することが推奨されています。
加湿モジュール洗浄は以下のとおり。
【用意するもの】
※準備の際は、洗浄する加湿モジュールの大きさや数量を考慮して、
用具・作業場所を選定してください。
・洗浄する加湿モジュール
・水槽(洗浄する加湿モジュールが充分に浸る大きさのもの)
・酸素系漂白剤(※塩素系漂白剤は使用しないでください)
・バケツ、計量容器など
・ゴム手袋
・散水ホース
【洗浄手順】
①洗浄剤の容器に記載の使用方法・注意事項に従って、
シミ抜き程度の濃さの洗浄液を作ります。
水槽内へ加湿モジュールが十分に浸る量を用意してください。
②加湿モジュールを洗浄液に1時間程度、漬け置きします。
③洗浄液から加湿モジュールを取り出し、散水によるすすぎ、
または流水による漬け置きすすぎを行います。
すすぎが不十分な場合、洗浄後の使用時に泡が発生し、
送風により水滴飛散の原因になることがあります。
必ず泡がでなくなるまで十分にすすいでください。
※ブラシ等でのこすり洗いや水・空気等による高圧洗浄はしないでください。
加湿材が破損します。
④すすぎ洗いにより泡がでなくなったことを確認し、
通風・天日干しにより完全乾燥させます。
加湿モジュールの乾燥が不十分であると、設置環境によっては運転開始後、
臭気発生などの原因になることがあります。
作業は以上です。
洗浄作業はメーカーでも行っているようです。