【ハウスクリーニング技能士】への道 その4 「住まいの部位別材料・住まいの部位別作業」
何とか毎月・3時間ほど確保して挑んでいるこのシリーズ
第四回目は「住まいの部位別材料・作業」ということでした。
まずはカーペットの材質について
1980年代までは主流だった床材ですが現在は減少傾向・・・
とはいってもまだ都心の高級賃貸マンションなどはカーペット率が高いですね!
カーペットは主に以下の6種の材質。
・ウール→吸湿性がよく通気性と保湿性に富み手触り良し。燃えにくくて染色性がよいが虫やカビに侵食されやすい。
・アクリル→ふっくらと柔らかくて弾性や保湿性がよく、ウールに似た風合い。毛羽立ちする点と高温で軟化融解するため火災に弱い。
・ポリプロピレン→ナイロン同様に強度に優れ繊維の中でも最も軽く、酸やアルカリなど化学薬品に強く、カビにも抵抗力があるが弾力性に乏しくピリングが発生しやすい、熱に弱い、硬い感触という点も。
・レーヨン→化学繊維の中で最も古く、染色性良く、吸湿性・防虫性があるが耐久性・耐火性に欠ける。
・ナイロン→工業化に成功した初めての合成繊維。引っ張り強度が特に大きく、屈折強度や摩擦強度に優れ耐薬品性・耐水性があり。虫やカビに対しての抵抗性が強い。静電気が起こりやすい、ピリングができやすい。高温で軟化融解する。
・ポリエステル→摩擦に強く、皺になりにくく、形状安定に優れ、合成繊維の中では最も熱に強く、日光や薬品にも強く、虫やカビに侵されない。伸長率が小さく、弾性がないため、カーペット罪に使用されにくい。
※ピリング→毛玉
以上。
私たちの現場ではハウスクリーニングなので「ウール」のお宅が一番多いように感じます。
洗浄方法は
・ブラシクリーニング
・スチームクリーニング
とありますが
集塵後、汚れの多い場所に前処理剤を散布し、洗浄液を含んだ綿パッドを装着したポリッシャーで洗浄し
送風機で乾燥させた後に真空掃除機で吸引。起毛ブラシで仕上げる「綿パッドクリーニング」を採用する率が高いですね。
最近主流の床材といえばやはり「フローリング」
一括りにされがちですが、単層フローリングと複合フローリングに分かれます。(針葉樹をボード状に加工したものを縁甲板と区別する場合がある)
主流は「複合フローリング」
主に広葉樹の単板を熱圧プレスにより積層、接着する方法で製造されています。
表面にはオーク、カバ、ブナなどの単板が用いられることが多く、現在はオークが過半数とのこと。
表面の厚さは0.1ミリ程度のものから3ミリを超えるものまであるが、0.3から0.6ミリ程度のものが多い。
表面をより硬く、傷つきにくくする目的で木材組織にプラスチックを充てんし加工するWPC加工の製品も増えている。
現代の家で必要不可欠なガラス
こちらも進化していますね。
現在主流は複数の板ガラスの間に透明で強靭なポリビニルブチラール膜などを圧着
強度と遮音性を高めるためポリカーボネートを挿入した製品も増えているようです。
合わせガラスが万が一割れても、亀裂が入る程度で破片が飛び散る可能性は低く
可撃物も貫通しにくく、防音効果が高いのが特徴です。
石材系の床材は個人的にはあまり縁がありませんが
ハウスクリーニングの現場ではこだわりのお家にお住いのお客様宅で
比較的多く遭遇するため、知識を蓄えております。
・天然大理石→石灰岩が変質したもので炭酸カルシウムを主成分としたアルカリ性。耐摩耗性・耐薬品性・吸水性は低いが磨き上げの美しさを生かして限定した部分に使用されており、イタリア産が有名。色は白色が多いがベージュ、黒、緑もあります。
・御影石→稲田石、万成石が代表で、耐久性に優れ、吸水率、耐摩耗性ともに大きく落ち着いた雰囲気。玄関、通路など歩行者が多い床に使用されている。
・人造大理石テラゾー→セメント系とレジン系に分かれる。大理石風に見せた床材。
・モルタル→下地コンクリートを水洗いした後、厚さ15-25ミリのセメントモルタルを塗り付けて仕上げる。もっとも手軽で安価だがひび割れや剥離が生じやすい。玄関などで使用。
5、セラミックタイルはほかのタイルに比べ焼成温度が低く1000度で本焼きする。素地はやや粗く吸水性があり、たたくと濁音がでる。
次は壁材の主流であるビニールクロスの掃除方法について
集塵後、洗剤用タオルに専用洗剤を含ませ下部から順に塗布。
洗剤が乾かない範囲で塗布することが重要。特に汚れの多い部分はハンドパッドを使って洗浄し
洗浄剤を残さないよう水拭き用タオルで2ー3回吹き上げ、仕上げにはからぶき用タオルで仕上げる。
とのこと。
実際は専用の噴霧器や乾燥機を使用して施工していますが。。。
以上。
日本の建材メーカーは優秀なので日進月歩の進化。
床材、ガラス材、壁材・・・
私がこの業界に飛び込んだ2000年ごろとは全く違うものが出ていているので
日々勉強が必要ですね!!!
未だにワックスレス床材の扱いもわかっていない職人さんもいたりするので
このように材料の性質から勉強する機会は重要だと思いました。