ハウスクリーニング業者の選び方は?良い業者を見極める方法 その1
ハウスクリーニング業者の選び方は?良い業者を見極める方法 その1
「ハウスクリーニング 評判」「ハウスクリーニング おすすめ」
このような検索が多いのですが・・・
広告系IT企業による「まとめサイト」「マッチングサイト」「比較サイト」ばかりで
ますますわかりにくい感じになっているので
私たちなりに再度まとめなおしてみました。
※最近では「ランキングサイト」という新手の広告もあるので困りものです
ハウスクリーニング業者は星の数ほどいます
調査会社を使えない私たちが唯一調べることができた手段はFAX番号。
ネットで便利な時代とはいっても不動産業者様とのやり取りはまだFAXを使う機会が多いですし
ネットを使わないベテランのハウスクリーニング職人さんもいることを想定してFAX数=稼働時している事業者数と仮定しました。
ちなみに
FAX番号を所有しているハウスクリーニング事業者の数は28,075件ありました。
(※2020/4の時点)(フランチャイズ系の支店、営業所などすべて含む)
主要なエリアで見ると
東京2,785件、大阪1,547件、神奈川1,429件、北海道1,386件、福岡1,273件、愛知1,216件
となっています。
おおよそイメージ通りという感じではないでしょうか?
まさに星の数ほどハウスクリーニング業者がいるのは間違いなさそうです。
これは、はじめてハウスクリーニングを利用検討したときに
「まとめサイト」「マッチングサイト」「比較サイト」「ランキングサイト」
に頼ってしまう気持ちもわからないわけではありません。
※私自身も車の売買や引越し業者を選ぶときは参考にしました…
調べる側になってみるとますます困難な状況になっているのではないかと思います。
ハウスクリーニングにおけるトラブルやクレームとは?
この10年で大手フランチャイズによるCM,
大手企業によるハウスクリーニング事業の子会社化などもあり
ハウスクリーニングという業種への認知も拡大。
家庭の掃除を専門業者に依頼することが身近になってきました。
成長期にある業界のため。利用者が増えた分、トラブルも増えていたようです。
独立行政法人国民生活センターのデータによると2010年から2015年の5年間で
掃除サービスに関する相談件数は4238件。
表に出てこないクレームも考えると、相当数のトラブルが起きていると推測できます。
ちなみに、国民生活センターに2015年の時点で公表されているデータは以下の通りです。
相談事例
- 【事例1】
- 掃除サービスの事業者に見積もりを取り、後日作業に来てもらった。2人で1時間半の作業時間のはずが、1人で1時間の作業で、見積もりどおりの金額を請求された
- 【事例2】
- 作業をしないで帰ったのに、キャンセル料として費用全額を請求された
- 【事例3】
- ハウスクリーニング事業者にワックスの塗り替えを依頼したが、あがりかまちのワックスを剥がした際、木自体がこすれて白く変色した。
- 【事例4】
- 約2年半前から3カ月に1度、水回りの清掃を1回約3万円の現金払いで依頼しているが、掃除が雑で時間が短い。支払いたくない。
- 【事例5】
- エアコン洗浄事業者に浴室の汚れ防止工事を勧められて契約し、即日工事をした。高額で不審
-
相談事例からみられる問題点
- 掃除サービスの料金体系は各社様々。見積もりと異なるサービスでの請求も
- キャンセル料がどのような場合、いつから、いくら発生するのか不透明
- 掃除サービス実施後の故障、破損やサービスの不満も
- 安価なサービスを持ち掛け、その後、高額なサービスを勧誘する事業者
※出典元→独立行政法人国民生活センター
注意すべきハウスクリーニング業者の特徴
2000年よりハウスクリーニング業に入り、数多くの業者様や職人さんとお付き合いをしてきました。
私が知る限り、大半は技術の向上にに余念がなく、コツコツと真面目な気質の人が多く
お客様に喜んでもらうために尽くすタイプの人が多いように感じます。
しかし
上にあるとおり、無責任な事業者によるトラブルが増えている実情もあるので
代表的なポイントを挙げさせていただきます。
【電話やメールで相談しても受付が明確な回答をしてくれない】
パターンは3つ
フランチャイズや代理店システムの会社→一次受付用のコールセンターとなっていて、エリア別の担当者からの折り返し電話となる。
大手企業系列の場合→あくまでも受付であり、技術的な質問に答えるまでのハウスクリーニング知識は無い可能性が高い。
個人事業主の場合→技術があり評判の良い職人さんほど大抵は現場で作業中のため、即対応することが難しい。
☆電話やメールの段階でハウスクリーニングに精通したスタッフが回答、提案できる企業か確かめてみましょう
【実際の利用者の声が集まっていない】
ホームページ公開時に、ホームページ制作会社に言われるままサンプルの「お客様の声」を掲載し、そのまま更新されていないケース。
どの業種も本当に多いですね。
やはり、こまめな更新を心掛け、周期的に「お客様の声」や「アンケート」を公開している会社が信用できるでしょう。
悪い評価も正直に出している会社であればベストです。
【ホームページに料金、スタッフ情報、代表者情報が明記されていない】
今時、ホームページに料金を明確に出さないハウスクリーニング会社なんてあるのか???
と思いましたが、確かに多いですね…
現地で見て、、、汚れの状況見て、、、お客様のタイプ見て(!)
という旧態依然とした感じだと思いますが
ハウスクリーニングの現場がわからないネット系企業による「受注だけのサイト」の場合は
下請けの職人さんの裁量で料金を決めるので「明示できない」という都合もあるようです。
※ペラ1枚のキーワード広告用ランディングページで、素材集の女性画像を駆使して作っているような、2020年時点でよくあるアレです。
スタッフ情報を出せない会社については、ハウスクリーニング業界の場合は殆どですね。
プライバシーに関わる情報をお客様は出しているのに
施工するスタッフの情報が全くわからないというのもよく考えればバランスのおかしな話ですが
答えは「ハウスクリーニング業界の離職率の高さ」にあるようです。
会社として「オープンに行きたい」という状況にケースが少数な上に
激しい離職率もあり、「スタッフ情報」をアップ、更新できないというのが本音のようです。
そういう意味では、従業員の定着率の良い会社というのも選ぶポイントではないでしょうか。
【受注時の作業詳細、料金、注意事項が明記されていない】
いまだに昔ながらの口頭によりやり取りでトラブルになるケースが多いようです。
お互い少し面倒でもメールやファックス、今ならLINEなども活用して
テキストまたは文面で作業詳細、料金、注意事項をまとめてくれる会社を選ぶことをお勧めします。
可能性のあるオプション事項なども事前に数字で表記してあればベストです。
トラブルに関しては起きた場合に実際どう対応するのか(連絡窓口となる社員名、連絡先など)
あらかじめ確認しあうことも大事です。
【訪問するスタッフの雇用形態がバラバラ】
全国に数多あるハウスクリーニング会社のほとんどは個人事業です。
単身者向けの物件の空室清掃であれば1人で済みますが、ある規模以上になればメンバーを増やす必要があります。
そのような時に良くあるのが「同業の仲間のヘルプ(業務委託)」と「アルバイト」による施工です。
繁閑の多い空室清掃がメインのハウスクリーニング会社は業務委託者とアルバイト、パートを中心としています。
比較的居住中のお宅での施工を苦手としているケースが多いようです。
大手流通、電鉄、不動産、家事代行系列のハウスクリーニングについては
基本的には直営の施工チームではなく代理店や業務委託契約をしている下請事業主による施工となります。
年間通してそれなりの受注実績がある企業ばかりなので、(発注ランク上位には)技術力のある下請け会社が多数属しています。
在宅の単品案件を得意としているケースが多いようです。
料金帯はハウスクリーニング業界の中では最高級。
下請け会社はお客様価格の60%(中には50%)で施工するのが標準なようです。
繁忙期は受けきることが出来ず、閑散期はキャンペーン価格もあり下請け会社がかなり苦しい状況ということで
こちらも繁閑のバランスが難しいようです。
再委託による施工でトラブルが起きる事例も発生しており、
個人情報扱いの問題などが今後の焦点になるといえます。
フランチャイズ系列のハウスクリーニングについては
本体である企業自体が大手でありネームバリューもあるのでトラブル時に安心だといえるでしょう。
研修体制については各社の差があるようですが。一定レベルが保てるようなシステムがあるようです。
しかし。施工するのは近隣のフランチャイジーである店舗のスタッフなので
その店舗の教育体制や技術レベルに左右されます。
仕組みとしてはフランチャイジーは本部に対してロイヤリティを支払う都合があるので
その分割り増しな印象を受けるケースが多いでしょう。
金銭的なRoyalty・ロイヤリティ(商標などの使用権)も問題ですが、フランチャイズ本部への忠誠心としてのLoyalty・ロイヤルティが低下しているケースが多いのは問題だと思います。
(※もちろん、うまくいっているフランチャイズさんも多数知っております!)
ただし、パートやアルバイトでも社員を凌ぐレベルのスタッフもいますし
(弊社にも過去スーパーアルバイトが在籍していました)
特殊な技術を伴う清掃については業務委託の人が優れているケースも多いので
(特殊な洗濯機分解清掃や業務用エアコンなどが好事例)
雇用形態よりも
「どのように管理しているのか」
「良いチームにまとめるリーダーがいるのか」
の方が大事だといえるでしょう。
【訪問したスタッフの身だしなみが整っていない】
ハウスクリーニングの施工メンバーが上記の通り雇用形態もバラバラなケースが現状として多々あります。
大手フランチャイズ以外で統一感があるユニフォーム、書類、道具の会社は限られています。
通常当たり前レベルの「朝礼」を行う文化がない会社も多く、バラバラと現地に直行するケースが多いのも
統一感がない理由になると思います。
※組織としての文化が出来上がっていない、判断基準が統一されていない…など
【訪問したスタッフが名刺や会社案内を持参していない】
自社施工でない場合によくあるケースです。
ビジネスの常識で名刺は渡すものですが、下請け・孫請けという図式が当たり前の業界なので
名刺を渡すこともできなければ、携帯やメールのやり取りもできないときも多々あるようです。
また、その企業に属しているわけではないので、その他のメニューやサービス、会社の雰囲気については話せないケースが多いでしょう。
【訪問する車両が汚れている】
他社様の事例ですが「掃除のプロなのに、動くショールームである作業車両が汚かった」とネットに書き込みがあったのを見ました。
確かに、町でいろんな作業系の車両を見ますが、
ダッシュボードに荷物がたまっていたり、食べ物や書類が散乱していたり…
車両の整理整頓ができていないケースが多いようです。
私たちもいろんな業者さまと付き合ってきましたが、
作業車両の汚いハウスクリーニング業者でいい仕事をする業者はいません。
これは断言できる法則です!
【使用する洗剤や道具がプロ仕様ではない】
最近は市販の洗剤に優秀なものも多いので、状況により適宜使用するのはわかりますが
プロであればやはりプロツールにこだわっていきたいものです。
洗剤や清掃用具を市販タイプで済ませてばかりいる会社は、プロ志向は少な目といえるでしょう。
(業務用と市販商品の境目は少なくなってきていますが、やはり洗剤と機械系はいまだに差があります)
【使用する洗剤に劇薬物が多い】
長期目線の住居メンテナンスを考えていない会社は、その場しのぎでキレイに見せる劇薬を使うケースがあります。
フッ化水素、苛性ソーダなどの多用する会社は警戒しましょう。
ただキレイににする時代から環境への配慮まで意識のある企業を選ぶ時代になってきています。
【トラブル発生時に受付し対応する社員がいない】
安くて、いいサービスが受けることが出来れば最高ですね!
しかし、人が行うサービスに完璧はありません。
長い付き合いの中には少なからずトラブルが発生するものです。
そんな時に、現場で汗をかいて作業したスタッフに直接クレームを言うのはなかなか気が引けるものです。(※お客様談)
しかし、小規模なハウスクリーニング会社のほとんどが全員プレイヤーの状況です。
いざという時に相談ができて、いざという時にサポートに足を運んでくれる会社を選びましょう。
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