シンクもピカピカに
ガス台の次はシンク。
キッチンのシンクまわりは、
こまめに掃除をしていても
水垢や石鹸カスなどの汚れが
いつの間にか溜まってしまうものです。
汚れに合った洗剤を使って
正しい方法で掃除すれば、
今まで歯が立たなかった頑固な汚れも、
嘘のようにきれいにすることができます。
白っぽい汚れ 水垢
シンクに付着した白くザラザラした汚れの正体は
水垢。
これは水道水に含まれるミネラル分が
次第に蓄積したものです。
水分が蒸発し残った物質なので、
その場で拭き取れば良いのですが、
そのまま放っておくとしつこい汚れとして
残ってしまいます。
水垢はアルカリ性なので、
酸性洗剤やクエン酸、酢など弱酸性の洗剤を使います。
ただし、金属部分に酸性の洗剤が残ってしまうと
サビの原因になります。
掃除後はしっかりと流して拭き取っておきましょう。
アルカリ性の水垢を落とすのに適しているのは、
酸性の酢やクエン酸です。
まず、
酢を水を混ぜた酢水(酢と水を1:2で配合したもの)、
または
クエン酸水(水100mlに対してクエン酸小さじ1/2)を作ります。
汚れている個所にスプレーして1~2時間放置します。
そのあとスポンジで擦ります。
これで簡単に水垢が落ちていきます。
しかし、それでも落ちない頑固な水垢は、
酢水かクエン酸水を含ませたペーパータオルで
汚れの上からパックし、
さらに2~3時間放置しましょう。
パック後にスポンジで掃除すれば、
たいていの水垢は落とせるはずです。
白っぽい汚れ 石鹸カス
食器用の洗剤と水のミネラル分が混ざり合い、
蓄積した白い汚れが石鹸カスです。
水垢と見た目はあまり区別がつきませんが、
水垢はアルカリ性、
石鹸カスは酸性の成分が多く含まれているので、
性質はかなり違います。
しかし、水垢と同じでどんどん蓄積していく汚れで、
水垢と混ざって固まってしまうとさらに
落ちにくくなってしまいます。
水垢を酸性の洗剤で掃除しても
まだ白い汚れがついている……という場合は、
石鹸カス汚れが残っている可能性が高いです。
今度はアルカリ性の重曹を使います。
シンクを軽く水洗いし、
粉のままの重曹をまんべんなくふりかけます。
30分~1時間ほど放置したあと、
スポンジでこすり、最後に水で洗い流します。
重曹でも落ちきれない汚れの場合は、
セスキ炭酸ソーダを使用します。
セスキ炭酸ソーダは重曹と同じアルカリ性ですが、
重曹よりもアルカリ濃度が高いため、
重曹では歯が立たない頑固な汚れにも
効果があります。
水500mlに対して
小さじ1杯のセスキ炭酸ソーダを
混ぜ合わせたものをスプレーボトルに入れます。
汚れがひどい箇所にスプレーしたあと、
10分ほど放置し、スポンジで軽く擦ります。
排水口のヌルヌル汚れはカビや雑菌
水が溜まる場所に生じるぬめりは、
食材のカスや油分を栄養に細菌が繁殖したもの。
排水口、蛇口の根本やシンクの隅など、
掃除がしづらく水気が残りやすい場所に
カビや雑菌が繁殖していくことで
ぬめりが発生します。
酷くなると排水管が詰まってしまったり、
悪臭が発生したりします。
排水口は、
重曹と酢水またはクエン酸水の両方を
使ってきれいにします。
重曹1カップを排水口にまんべんなくふりかけます。
さらに酢1/2カップまたはクエン酸小さじ2をかけます。
その上から、
ぬるま湯1カップを少しずつかけます。
重曹と酢またはクエン酸が反応して発砲します。
30分程置き、お湯で洗い流します。
※ここで放置しすぎると、
逆に汚れが固まってしまうので注意しましょう。
汚れが残っている場合は古い歯ブラシで擦ります。
ステンレスのサビ
ステンレスはさびにくく、
キッチンのシンクによく使われている素材です。
しかし、あくまで「さびにくい」というだけで、
さびないというわけではありません。
ステンレスのシンクも使い方によっては
サビてしまうことがあります。
もっとも多いのは、
「もらいサビ」と呼ばれるものです。
サビやすい金属の鍋や缶詰などを
シンクに置いてくことで、
ステンレスにもそのサビが移ってしまうのです。
また、
サビの原因になる塩分の濃度が高いみそ汁や醤油を
付着したまま放置しておくと
サビの原因となってしまうことがあります。
まずは
重曹を使った石鹸カスの掃除方法と同じやり方を
試してみてください。
軽度のサビなら
この掃除方法で充分落とすことができるはずです。
一度で落ちなくても、
何回か繰り返し行えば徐々に取れていきます。
重曹では歯が立たなそうな頑固なサビの場合は、
クリームクレンザーを使って掃除します。
やり方は簡単で、
スポンジにクリームクレンザーをつけて
サビの部分をこするだけ。
何度か繰り返せば
だんだんきれいになっていくはずです。
ただし、研磨力の強いクレンザーやスポンジを使うと、
ステンレスに傷をつけてしまうため、
マイルドタイプのクレンザーと
研磨剤の入っていないスポンジを
使うようにしてください。
長年の汚れには
上記の方法で掃除を念入りにやっても、
長年放置して蓄積した汚れは
落ちないこともあるかもしれません。
その場合は、プロにご依頼を。
きれいなシンクを維持するために
食事後の洗い物をすませたあとに、
毎回掃除するようにしましょう。
掃除といっても、簡単なちょっと掃除でOK。
必要なのは台所用洗剤と、
食器用とは別の掃除用のスポンジのみです。
まずは台所用洗剤をつけた
掃除用のスポンジで
シンク全体と排水口を磨き、
水で洗い流します。
そして、
全体についた水分を
乾いた布巾でふき取りましょう。
水分を放置しておくと
水垢や石鹸カスが蓄積する原因となるためです。
このちょっと掃除が習慣づけば、
かなり汚れが蓄積しにくくなるはずです。