オーニングのコーティング 光触媒
今日のご相談は店舗のオーニングのコーティングについて。
最近、駅のホームの屋根に白いテント材が使用されているのを
多く見かけるようになりました。
これらのテント材には光触媒が施されています。
オーニングにも応用できます。
光触媒とは、
二酸化チタンをメイン成分として作られた、
コーティング剤のことです。
二酸化チタンでコーティングされたものに太陽や室内灯の光が当たることで
酸化還元反応が発生、無害な水や二酸化炭素に分解することにより、
抗菌や空気の浄化、汚れ防止といった効果を発揮します。
酸化チタンは食品や化粧品などに使用されている安全な物質で、
酸化還元反応が発生してもそのもの自体の性質は変わりません。
人体への危険もなく、安心して使用できることも、光触媒の特徴です。
また、セルフクリーニング機能により、
光触媒表面についた有機物の汚れは分解されつつ(酸化分解力)、
雨水などによって洗い流されます(超親水性)。
そのため、テントやオーニングなどに光触媒を用いると、
付着した汚れが自然と除去されるため、清掃作業の手間が少なくなるだけでなく、
清掃にかかる費用が削減されます。
目に見えないものだけに、信ぴょう性が疑われますが、
例えば、
神奈川科学技術アカデミーの光触媒ミュージアム内にあるテントでは、
光触媒をコーティングした部分は、
そうでない部分に比べて汚れが付きにくいことが実証されています。
https://www.kistec.jp/r_and_d/project_res/h_museum/
日本で発見された光触媒の用途は「汚れの分解」だけにとどまりません。
・水の分解により水素の安定供給を実現させることで、
エネルギー問題を根本的に解決する
・人工光合成を行うことで、地球温暖化問題や食料問題を解決する
ことが期待されています。
地球規模で深刻化する諸問題を一挙に解決する可能性を持つことから、
光触媒は「持続可能な社会を実現する夢の技術」と言われています。
今後のさらなる発展が期待されますね。